「リネン=麻」ではない

リネンとは、アマ科の一年草であるアマ(亜麻)という植物の草の茎から作る繊維のことをいいます。 日本語では植物の茎(葉)からとれる繊維をまとめて「麻」と呼びますが、「麻」はどの植物を原料にしているかによって、「大麻」(ヘンプ)、「黄麻」(ジュート)、「苧麻」(ラミー)、「洋麻」(ケナフ)などそれぞれ別のものになるので、一口に「麻」というイメージを「こんな感じの素材」と括るのは正しくありません。実際のところ、日本の品質表示で「麻」と表示することができるのはリネンとラミーの2種類のみです。
 ラミーの原料の「苧麻(チョマ)」は、高温多湿な東南アジアなどで栽培される多年草の植物で、リネンの原料の「亜麻」は北ヨーロッパの涼しい地方で栽培される一年草の植物で、主な産地はベルギー・フランス北部・オランダ・ロシアなどのある特定の気候の限られた地域です。また、数少ない地域でしか栽培されないだけでなく、リネンを栽培するには品質を安定させるために6年の休耕が必要とされています。したがって自然のままのものは生産された年や畑、種類によっても1つ1つ違ったリネンになります。
 科学が進んだ現代においても極めて生産条件が厳しいリネンですが、それでもリネンを使い続けるのは、それだけリネンに魅力があるからにほかなりません。

リネンの魅力

 天然繊維のナチュラルさに繊維そのものが持つ独特の上品な質感を併せ持つリネンは、ノーブルな繊維として大切に使われています。長い間ヨーロッパでハウスリネンとして人々に親しまれてきたリネンには、見た目の美しさ以上に実用面でも優れた特徴があります。
 リネンは吸水性・発散性に優れ水分をすばやく吸い取り(なんと綿の4倍)、そして発散します。 また熱の伝わるスピードも早く、外部にすばやく熱を発散する特性があります。爽やかな肌触りは、高温多湿な日本の夏に最適な素材だといえます。
 リネンの繊維構造には他の成分と結合して、植物細胞をつなぎ合わせる「セメント」の働きをするペクチンが含まれているため、繊維の奥まで汚れが入り込むのを防いでくれます。これは、雑菌が入り込まず、汚れが落ちやすいということなので、キッチンクロスやタオル、テーブルリネンなど日常生活用品にはうってつけの素材であるといえます。
 さらに、リネンはとても丈夫な素材です。水に濡れると強度がさらに約60%アップするので、意外と知られていませんが、洗濯機で洗っても長持ちするんです。むしろそうやって使い込まれたリネンには、皮革がなじむような独特の年代感がでて、それが魅力にもなる特別な素材です。

リネンとともに

 ケンランドはいろいろと研究を重ね、リネンというとても優秀な素材を、ニットという製法で商品化に成功しました。しかし製造や商品の開発だけをしているわけではありません。実際に良質のリネンを得るための最善策を常に模索してきました。


 そして2011年からは我々の商品に関心を持ったフランスのメーカーから声をかけていただき、私達は、2011年、2012年、2013年に北フランスからベルギーにいたるリネン畑に6月末を前後して、この地に咲くフラックス畑に出向きました。それぞれの年に生産されたヴィンテージを理解し、ものづくりをする方向性を考えることはとても重要なことだと考えています。
 長い間、リネンという素材に深い関心を持ち研究を重ねて、実際に亜麻の畑で1本1本の亜麻の繊維を手に取れるようになって、より一層リネンに対する想いは深く、大きくなっています。だからこそ、今後は、リネンが好きな方、あるいは少しでも興味がある方々に、いかにリネンが素晴らしい素材であるのかを知っていただくことにも力を入れていきたいと思っています。





リネンとともに


ニットという手法


ケンランドの挑戦


色へのこだわり


リネンニット


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