創業からの意志

 ケンランドは、リネンという素材を使い、ニットという手法で製品を作ることにこだわりました。リネンの話で述べたように、リネンはとても手間隙がかかる栽培が大変な原材料ですが、その独特な肌触りはもちろん、その丈夫さや優れた吸水性・発散性などリネンの素材を使ってのみ生まれる便利さや快適さを持ちます。更にニットの製法で製品となったものは伸縮性には抜群に優れ、保温性が良いと同時に通気性もあるという優れた組織構造を持ちます。
 ではなぜ、リネンの糸でニットの手法を使った製品が非常に少ないのか。それはリネンの糸の性質がニット加工に向いておらず、編みこんでいる途中で何度も切れてしまうからです(このため、古くからハウスリネンとして長い間慣れ親しまれているリネンの産地ヨーロッパでさえ、リネンでのニット加工は大変珍しいようです)。
 それでもケンランドはあきらめませんでした。それは創業以来長きに渡って培われてきたニット製法に関する数多くの経験、知識、そして高い技術力を持っていたからです。そして「どこにもないケンランドの製品」を何とか実現したいという強い意志があったからです。

人間力

 とはいえ、そう簡単にできるものではないこのリネンによるニット製法は困難を極めました。そしてついにケンランドは独自の手法を確立し、リネンの糸でニット製法の製品を作ることに成功しました。実現を可能にしたのは、オートメーション化の進む昨今、全ての工程においてしっかり目配せでき、またコンピューターでは読み取れない機微を感じ取り、計算では出せない微調整を繰り返して行う、もの作りの原点とも言えるより良い物を作り出そうとする「手工業」でした。
 もちろん作業の効率化は組織にとって不可欠ではありますが、それ以前にケンランド独自のより良い製品を作ろうとする気持ちが生み出した結果でもあります。大量生産・早期納入への努力は続けていますが、ケンランドの製品には効率化だけで生み出された製品にはない、着心地のよさがあります。丈夫さがあります。長く使うほどにパートナーとしての味が加わります。

チャレンジは続く

 今、ケンランドはこの製品を商品化しケンランドリネンという自社ブランドで販促も自分たちの手で行っていこうという努力を始めました。これまで原材料の見極め、買い付け、ニット製法、デザインと加工までがメインのサイクルでしたが、自社ブランドを始めたことをきっかけに、自分たちの作ったリネンニットの良さを自分たちの力で伝えるーこれは今までにはない大きなチャレンジだと思っています。
 また、昔に比べると少しずつ変わってきているとは思いますが、ステレオタイプが多いと言われる日本人の「麻」というものに対する間違ったイメージを覆していこうと考えています。 それは、重いという人には、持って軽いという実感を、硬いと言う人には、使うほどに柔らかくなるという馴染む感じを、家庭で洗濯できないと言う人には、ネットに入れて洗濯機で簡単に洗える方法を、しわくちゃになると言う人には、しわがほとんどなくアイロンがけの必要がない安心感を与えていこうという大きな挑戦です。そのためにまずは私達が着用してみることから始めています。そしてきっといつか「麻」というものに関する正しい認識が広がり、間違ったイメージは払拭されると願っています。





リネンとともに


ニットという手法


ケンランドの挑戦


色へのこだわり


リネンニット


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